お子様がいるご家庭が駐在帯同する場合、一番頭を悩ませるのが教育環境に関する問題ではないでしょうか。
海外赴任は大人だけの問題ではなく、子どもの生活環境も大きく変わります。
教育環境選びは、海外生活において一番重要な問題かもしれません。
私自身、蘇州で子育てをしていて、学校だけではなく、習い事や中国語との関わり方まで含めて考えることが大切だと感じています。
この記事では、そんな私の実体験をもとに、蘇州の教育環境をできるだけ分かりやすく紹介していきたいと思います。
※学校内の写真については掲載が制限されているため、本記事では学校内の写真を掲載していません。実際の学校生活については、公開可能な情報や保護者目線での情報を中心にご紹介しています。
蘇州の教育環境の全体像
蘇州には、日本人家庭が選べる教育の選択肢が複数あります。
大きく分けると、次の3つのパターンです。
- 日本人学校
- インターナショナルスクール
- ローカル校(中国現地校)
蘇州に駐在しているご家族の場合、「蘇州日本人学校」もしくは「インター」のどちらかを選ぶケースが多いです。
さらに学校以外にも、
などがあります。
①日本人学校
本人家庭がまず検討することが多いのが、蘇州日本人学校です。
蘇州日本人学校は、現在は小学1年生から中学3年生までを対象とした学校です。
学校公式サイトでは、小中学生が同じ学校で学ぶ小中一貫校として紹介されています。
「蘇州日本人学校」は新区エリアに位置しており、送迎バスもあるので、新区・園区どちらのエリアにお住まいでも通学しやすい環境です。
日本人学校の大きなメリット
日本人学校の魅力は、やはり日本の教育環境に近いことです。
日本語で授業を受けられるため、中国語ができなくても、子どもが学校生活に入りやすいというメリットがあります。
また、日本と同じカリキュラムで授業が進んでいるので、数年で日本へ戻る予定の家庭にとって大きなポイントです。
蘇州日本人学校は幼稚園はない
ここは非常に重要です。
蘇州日本人学校には保育園・幼稚園は併設されていません。
学校公式の入学案内にも、設置学年は小学1年生から中学3年生までで、保育園・幼稚園は併設していないと明記されています。
そのため、「小学生の子ども」と「未就学児」では、蘇州に来てからの教育環境探しがかなり違います。
未就学児がいる家庭は、幼稚園や保育施設を別に探す必要があります。
日本人学校に入学・編入する場合
日本人学校への入学・編入を考えている場合は、早めに公式情報を確認しましょう。
学校公式サイトによると、
- 原則として日本国籍を有すること
- 中国国内の居留許可
- 保護者の居留許可
- 就労関係の条件
ど、複数の入学資格があります。
編入・入学については必ず公式HPを確認しましょう。
日本人学校を選ぶ前に考えたいこと
日本人学校は「日本に近い環境だから安心」というメリットがあります。
一方で、「中国に住むから、中国語も身につけたい」という家庭も多いのではないでしょうか。
その場合は、学校は日本人学校にして、習い事として中国語を取り入れる方法もあります。
例えば、「日本人学校+中国語教室+現地での生活」という組み合わせです。
実際、日本人学校に通いながら、中国語教室や現地の習い事で中国語を習得している生徒はたくさんいます。
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②インターナショナルスクール
蘇州には外国籍の子どもを対象とする学校もあります。
蘇州市の公式案内では、2024年時点の情報として、工業園区・高新区などに外国籍人員子女学校が複数あることが紹介されています。
インターナショナルスクールを選ぶ家庭では、「英語を重視したい」という目的が大きいケースがあります。
インターナショナルスクールのメリット
代表的なメリットとしては、
などが挙げられます。
一方で、「帰国後、日本の学校に戻る予定があるか」は重要なポイントです。
日本人学校とは学習内容や授業言語が異なるため、帰国後の学校生活まで考えて選ぶ必要があります。
インターから日本の公立校への編入する場合、
といった面で、少し大変な思いをする子がいるという話を聞いたこともあります。
インターに通った後、日本の公立校へ戻る場合日本のカリキュラムにも対応できるよう、自宅でのフォローが必要です。
③ローカル校(中国現地校)
なかには現地の小学校に通う家庭もあります。
ただし、現地校の場合、公立小学校に入るには条件があるため、日本人の場合は現地校の国際コースへ通うことになります。
現地の子どもと外国籍の子どもが混在しているクラスです。
基本的には英語+中国語で学校生活を送ることになるため、外国語を身につけたいという家庭には魅力的な選択肢かもしれません。
ただし、現地校に通う際に考慮すべきポイントとしては、
- 相当な中国語力が必須
- 文化適応力が必要
といった点が挙げられ、日本の学校とは学習内容・宿題・学校生活などが大きく異なります。
日中ハーフのお子様であれば、この選択もおすすめです。
番外編:補習校や塾
蘇州には、日本人向けの学習塾も存在します。
このような塾では主要教科を教えてくれるだけでなく、受験対策もしてくれます。
インターや現地校に通っている子でも、このような塾を活用すれば、帰国後の入学や編入も安心です。
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日本人学校・インター・ローカル校を比較
| 日本人学校 | インター | ローカル校 | |
| 授業言語 | 日本人学校 | 英語 | 中国語+英語 |
| 日本の教育との相性 | ◎ | △ | △ |
| 英語環境 | ×(週数回の英語授業のみ) | ◎ | ○ |
| 中国語環境 | △(週数回の中国語授業) | △ | ◎ |
| 日本人コミュニティ | ◎ | ○ | △(ごく少数) |
| 帰国時の安心感 | ◎ | △ | △ |
※学校によって教育方針・言語環境は異なるため、実際に検討する際は各校の最新情報を確認してください。
「中国語を学ばせたい=ローカル校」ではない
これは海外生活ならではの悩みです。
「せっかく中国に住むのだから、中国語を話せるようになってほしい」と思う方も多いと思います。
ただ、学校をローカル校にする以外にも、「日本人学校+中国語教室+中国人の友達との交流+日常生活」という方法があります。
家庭によって、
など、優先順位は違います。
「どの学校が一番いいか」ではなく、我が家に何が合っているかを考えることが大切です。
蘇州での「習い事」も教育の大事な選択肢
学校が決まった後に、多くの家庭が考えるのが習い事です。
中国はとても教育熱心な国なので、習い事の種類もすごくたくさんあります。
日本でもお馴染みの、
といった習い事はもちろん、
近年は、
- プログラミング
- レゴ教室
- モデルレッスン
といった習い事も人気を集めています。
日本人学校に通っている場合でも、中国でだからこそできる習い事を取り入れるのは一つの方法です。
中国語の習得はどうする?
日本人学校に通う場合、「学校でも家でも日本語」となるため、中国語に触れる時間が少なくなりがちです。
そのため、蘇州日本人学校に通う生徒では、週に何回か中国語教室へ通っている子どもがたくさんいます。
教室の数も多く、教室ごとにそれぞれ特徴も違うので、お子様にあった中国語教室を見つけてみましょう。
📌 中国語教室をお探しの方はこちら

「住む場所」と教育はセットで考える
蘇州で教育環境を考えるとき、もう一つ重要なのが住むエリアです。
通学はこどもにとってはもちろん、送迎する親にとっても生活の中心になります。
そのため、通学時間や学校までの距離なども考慮して、住居を選ぶことが大切です。
蘇州では新区と園区で生活環境も異なるため、家探しの段階から子どもの学校・習い事・通学時間を考えておくことをおすすめします。
📌 住居エリアで迷っている方はこちら

帰国後のことも考えておく
海外赴任は「中国にいる間」だけではありません。
いずれ日本へ帰国する家庭も多いでしょう。
そのため、「帰国したときに子どもがどうなるか」も学校選びの重要なポイントです。
日本人学校の場合、日本の教育課程に近い環境で学べるため、帰国後の学習環境とのギャップを抑えやすいというメリットがあります。
一方でインターやローカル校の場合は、日本へ帰国する時期や学校によって、編入・受験・学習内容の確認が必要になる場合があります。
教育環境を選ぶポイント
迷ったときは、次の4つを考えてみてください。
- 何を一番大切にする?
- 中国に何年住むのか?
- 帰国後はどうするのか?
- 子ども本人はどう感じている?
言語環境、滞在期間、帰国後の進路をどのようにするのか、このあたりが大きなポイントになってくると思います。
そして、なによりも大切なのが「子ども本人はどう感じているか?」です。
親が「中国語を話せるようになってほしい」と思っていても、子どもが急激な環境変化に負担を感じる場合があります。
特に海外赴任直後は、まず中国生活に慣れることを優先するのも大切です。
全部詰め込まないことが大切
中国へ引っ越すと、
など、子どもにとって変化がたくさんあります。
だからこそ、「学校+習い事3つ+中国語+英語」のように最初から詰め込む必要はありません。
まず学校生活に慣れる→子どもの興味を見ながら習い事を始める、という順番でも十分です。
我が家の場合、周りのお友達が中国語を習っていると聞いて、自分も通いたいと言い出しました。
そのおかげで、毎週とても楽しくレッスンに通えています。
まとめ
蘇州には、日本人家庭にとって現実的な教育の選択肢が複数あります。
教育環境を選ぶにあたっては
とそれぞれの学校の特徴やメリットデメリットを踏まえて選択することがポイントです。
また、帰国後の進路についても考えたうえで教育環境を選ぶことをおすすめします。
帯同生活をより充実させるためにも、教育環境の情報収集はとても大切な部分ですので、今後は、各学校や習い事の詳細も順次まとめていきます。
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